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プロジェクト達成のお礼とさらなるご支援のお願い【2021年8月11日】
- フードリボン代表の宇田悦子です。
みなさまのご支援のおかげで、私たちの初挑戦のクラウドファンディングが、遂に目標金額の100%を達成いたしました!!119名もの方にご支援をいただき、また、1140件以上ものいいね!と多くのシェアをいただくことができました。ご支援をくださったみなさま、シェアをしてくださったみなさまに心から感謝の気持ちでいっぱいです。
作り上げる過程でご協力・ご支援をいただいた方、インスタグラムやFacebookで応援、シェアいただいた方、本当に多くの方々に支えられていることを痛感しております。「捨てるものがない明日へ」というスローガンを有言実行し、みなさまの応援を励みに邁進してまいります。
地球の環境問題は待ったなしで進んでいます。自然豊かな沖縄からだからこそ、天然資源を有効活用し、マイクロプラスチックを作らない、この取り組みを発信するべきだと考えています。そして、ライフスタイルを彩るすべてのものがどうやってできて、どこへいくのかを考えるきっかけとなればと思っています。自分たちにできることから変えていきたい、強い気持ちがあります。
このあとも終了期間である8月末まで継続して支援を募集させていただきます!さらなるご支援は繊維取り出しの生産設備の資金に充当させていただきます。
このクラウドファンディングは、私たちにとってのスタートラインです!
循環実現の環境を整えることのハードルはまだまだありますが、一歩ずつ、前進していきます!
引き続き、ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。 -
沖縄から「捨てるもの」がない社会を実現させたい
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- はじめまして!フードリボン代表の宇田悦子と申します。
沖縄を拠点に「捨てるものがない」地球環境や将来の子どもたちにも優しい社会の実現を目指し、農業の過程でただ捨てられていたものから、REBORN=生まれ変わらせる、という活動を2017年から行っています。これまでに沖縄の特産物シークヮーサーの果汁の搾りかすから、スキンケアやアロマオイル、サプリメントを商品として生まれ変わらせてきました。
現在取り組んでいるのは、沖縄の特産フルーツのパイナップルです。
収穫後、廃棄されていたパイナップルの葉から繊維を取り出し、シャツやデニム、マスクなどのファッション小物や、ストローをはじめとした生分解性プラスチックを生み出す取り組みを行っています。 -
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沖縄・大宜味村との出会いから始まった、循環型社会への挑戦
- ぜひ皆さんにこの環境問題と循環型社会への発展に向けてお力をいただきたく、このクラウドファンディングを始めました。
私たちフードリボンがある沖縄の大宜味村には、「自然に感謝をしてその恵みを余すことなく使う暮らし、そして自分たちの世代だけでなく子や孫の世代の幸せを願う」という生き方が根付いています。私の人生にとって大切な教えであり、フードリボンが実現したい社会そのものです。
ここで、この事業を始めた経緯や沖縄の大宜味村を拠点に実現したいことを、お話させてください。 -
大宜味村との出会い
- 私は3人の子供を持つ母親です。
以前、私はエステティシャンでした。11年働いた後、ママ友達との縁で、食品の仕事へ転職することになりました。この仕事を通じて、食品廃棄物から美容液やオイルの原材料となるものが再生できることを知り、循環型社会への興味と関心を持ちました。
また、沖縄のシークヮーサーにも出会い、産地である大宜味村に何度か訪れることになったのですが、太陽のように温かな村長さんや村の方々は、沖縄とは縁もゆかりもなかった私を暖かく迎え入れてくれました。 -
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当たり前だけど、忘れていたことを守り伝えたい
- 「くわまーが 、かふうあらしみそーれ、とぅくとぅみそーれ」という言葉があります。
それは、「自分たちのことだけではなく、子供や孫の世代の幸せを願い、善い行いをするんだよ」という愛がこもった言葉でした。考えれば当たり前のことのはずなのに、心に響き、これまでの自分はできていなかったのではないかと考えさせられました。大宜味村の方々や、そこで脈々と受け継がれてきた文化は、シングルマザーとなって事業を始め、とにかく目の前のことに一生懸命になっていた日々の中、自分の行く道はこれで良いのか?幸せとは何なのか?という問いに対して一つの答えを教えてもらったように感じました。
何気ない日常の中、当時4歳の三女が描いた海の絵にはペットボトルが浮いていたり、娘と赤茶色の入浴剤のお風呂に入っていたら「沖縄の海もこんな色だったよ」と言われました。どうしてこうなっているのかを子どもに対して説明しながら、沖縄の赤土が海に流出している現状と、プラスチックゴミがあることを考えさせられると同時に、環境問題に対しても深く考えさせられてしまいました。
私は自分の仕事を通して、この村の人々に根付いた美しい文化と、自然環境を守り伝えていくことで、この村に心から恩返ししたいと思うようになりました。 -
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ひとりの「おばぁ」との出会い
- ある日、村のお祭りにシークヮーサーのお店を出店した際に、1人の「おばぁ」がやってきて「あなたがやってることは素晴らしい、家に来ない?」と声をかけてくれました。
そのおばぁはとても研究熱心で、独学でシークワーサーや沖縄の産物をあますことなく工夫して活用していました。しかも素材をよく知っているので美しく、美味しく、楽しく生まれ変わらせて、さらにそれを近所の人や訪れた人に振る舞って楽しく暮らしていました。
私たちがこれから会社でやろうとしていることを、すでに個人で心からワクワクしてやっていることに感銘を受けました。この沖縄で出会った暮らし方、生き方、文化を伝えていくことを、人生をかけてやりたいと覚悟が決まりました。 -
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パイナップルとの縁
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- パイナップルとの出会いは、シークヮーサーの搾りかすの再利用の企画をしていたときに、日本一のパイナップル産地、東村の(当時)村長さんが「パイナップルでも企画をしてほしい」と声をかけてきてくれたことがきっかけです。
調べていくうちに、フィリピンではパイナップルの葉から繊維を取り出し、ヨーロッパへ高級生地として輸出していることが分かりました。一方農家さんに聞くと、パイナップルの頭についている葉っぱ以外の剣状の葉の部分は、植え替えにも使えず廃棄していると知りました。私はこの葉から、沖縄でも美しい天然繊維が取り出せるのではないか、と期待に胸が膨らみました。 - その後、このプロジェクトに賛同してくれるメンバーと、竹繊維を活用した製品開発で有名な同志社大の藤井名誉教授など、その道に精通した研究メンバーも参画し、本格的な製品づくりに向けた研究開発が始まりました。
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化学繊維から天然素材へ
- パイナップルの繊維を研究する中で、化学繊維の問題にも気づきました。
安価に大量生産され、世界中で広く利用されている化学繊維(ポリエステル、ナイロンなど)は、洗うことで微細な繊維が出てしまいます。これが排水となって海に流れ、海洋汚染の原因となっているのです。海洋汚染の35%は、化学繊維の衣類を洗濯するたびに出る微細なマイクロプラスチックが原因と、国連でも言われています。 - 適切に処理されなかったゴミのうち、プラスチック製品は波と紫外線にさらされて微細化しマイクロプラスチックとなり、海流に乗って沖縄の海へと辿り着きます。そのマイクロプラスチックをサンゴが食べてしまい死に至ってしまうのです。
- 私たちが一番すべきことは、ワクワクするような企画で素材を生まれ変わらせ、土に還ることができる天然素材によって、世界をポジティブに変えていくことにこだわっています。
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パイナップルの葉が生まれ変わるまで
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廃棄され、積み上げられているパイナップルの葉
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- パイナップル果実の葉以外の剣状の長い葉の部分が廃棄になるのですが、これは実に果実部分の2〜3倍の量になります。水分が多く燃えづらい葉は、山や畑の隅にただ放置して積み上げられているのが現状です。さらに、繊維が強いため土に還るのには時間がかかります。
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- 私たちは約1年半かけて、国内の専門家や、台湾、中国、フィリピンなどの海外の専門家の協力も重ねて研究や開発に励んだのち、通気性があり、軽やかなパイナップル繊維から生地を作ることに成功しました。またこの生地をアパレルブランドさんの協力の元、シャツやデニム、マスクなどファッション小物の商品化をすることができました。
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残りかすも無駄にしない、生分解性プラスチック
- パイナップルの葉から繊維を取り出す際に残りかすが出てしまうのですが、これも無駄にしたくなかった私たちは、生分解性のプラスチック素材として再生にも成功。第一号商品「パイナップル繊維からできたストロー」として、すでに沖縄のホテルでも利用されています。
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- 生分解性プラスチック製品は、使い終わった後も土へと還り、また新たなパイナップルが育ちます。回収された廃棄物が再生され、自然の土に還り、また新しい植物が育つ――これこそが目指す循環モデルです。
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パイナップルは可能性のカタマリ
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- パイナップルの葉は世界で約4000万〜6000万トン捨てられていると言われています。原料においては全くの未開拓で、新たな産業になる可能性を秘めています。私たちの環境課題解決に向けたパイナップル繊維の商品化と循環モデルは、世界的に見ても画期的なものです。
アパレル製品や生分解性の製品を産み、多くの人に使ってもらうため、これから生産設備を導入し本格的な生産に移りたいと考えています。 -
私たちの活動を応援してくれる、心強いサポーター
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すべては「農家さん」があってこそ
- 私たちの活動には想いに共感と協力をしてくださるブランド、農家の方々の存在が欠かせません。
- その根源となるパイナップルを生産しているのが沖縄県を代表する首里城や美ら海水族館をはじめとした文化や自然環境を管理する「美ら島財団」グループの農業生産法人「沖縄美ら島ファーム」の前川和弘さんです。
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- 前川さんが愛情込めて育てるのは、市場流通量わずか1%の沖縄県が誇るパイナップルの超高級品種「ゴールドバレル」。前川さんは、パイナップルに人生を捧げ、未来に遺したい産業としてこの地でより良い農業の取り組みを推進しており、私たちの志と思いが共通し、ともに事業を行なっています。
前川さんから本プロジェクトに寄せていただいたメッセージです。 - 「最初はパイナップルの繊維からものが作れるなんて『本当にできるのか?』と半信半疑でした。ですが、熱い想いを聞き、私たちが心を込めて沖縄で生産しているパイナップルの廃棄部分をリサイクルできるという仕組みや無理なく生産する、という考え方にとても感銘を受けました。パイナップルの美味しさはもちろんですが、パイナップルや東村のゆったりとした雰囲気、そしてフードリボンの活動を感じて、持続可能な社会の実現に協力をお願いします!」
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心強いやんばるの方々からの応援
- 【大宜味村 村長 宮城村長より】
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- 皆さんこんにちは、大宜味村長の宮城功光です。本村は「長寿の里・芭蕉布の里・シークヮーサーの里・ぶながやの里」として知られ、村のブランドづくりを推進し、結いの村を目指しています。この7月末にやんばるの森が世界自然遺産に登録される沖縄県北部やんばる地域の西の玄関口に位置しています。
フードリボンさんはこれまで大宜味村の特産であるシークヮーサーはじめ特産品の販路拡大を図ると共に、国頭村、大宜味村、東村やんばる三村の特産物を有効活用し、ブランデングをするという取り組みをして来ており、以前から村としても応援をしてきました。この度、これまで廃棄されていたパイナップルの葉の活用に乗り出し、画期的な方法で製品を開発し、自然に還す循環の仕組みの構築に向けて一心に熱い想いを持って取り組んでいるのを見てきました。村としてもこの事業が是非実現し、新たなやんばるのブランドとして発展して行く事を期待しています。
今回クラウドファンディングという形でこの取り組みを多くの方に知ってもらいたいと思います。
子供や孫の時代も自然が守られ、皆さんが健康長寿で暮らせるように、大宜味村もこの取り組みを応援して行きます。皆さん、ご協力を是非お願い致します。 - 【国頭村観光協会、比嘉明男会長より】
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- 「国頭村観光協会の会長を務めている比嘉明男です。
現在、世界中でSDGsに関わる取り組みが求められています。自然環境を守り、子や孫に次の時代の世界を繋いでいく全ての取り組みが大切、そうした考えが加速しています。
国頭村は7月の世界自然遺産登録を目前に控える「やんばる」と呼ばえる地区にある自然豊かな地域です。私はこのやんばる地区にしか生息しない希少動物「ヤンバルクイナ」保護活動を行って参りました。自然をしっかり守りながらどうやって地域の活性化を図っていくか、そのような視点で活動しています。
東村、大宜味村、国頭村のやんばる三村で作られるパイナップルは沖縄県の重要な第一次産業です。フードリボンさんの取り組みは、そのパイナップルを使い、葉・実・皮を含めた全てを有効活用して新たな製品を作り出す。そして使用後に製品は土に戻り、次のパイナップル生産の土壌となる。循環型の非常に素晴らしい仕組みです。
私たち人間もいずれは土に帰ります。
その原点に立ち返り、我々人間がこうした仕組みを作り、広げ、支援していくことが大切です。皆さまご存知の通り、Co2削減、温暖化防止、カーボンフリーやカーボンニュートラルとった取り組みは国も大きな指針を示して動いています。
環境保全と地域活性化に繋がる、このプロジェクトへのご協力を、ぜひともよろしくお願いいたします。」 -
資金の使い道について
- 資金の使い道は、
沖縄産の繊維を作るための機械の設置・拡充費用
として利用させていただきます。
この機械は、沖縄のパイナップルの葉から繊維を取り出すために最適化された特注品で、今後の本格生産の礎になるものです。
9月には機械を導入し、12月頃から繊維の生産を本格稼働させたのちに、ウェアやグッズの商品化と生産は来年の春ごろを目指します。
また、今回のパイナップルの売上の1%は、今年登録予定の沖縄・奄美世界自然遺産の自然保護のために寄付させていただきます。 -
リターンについて
- リターンには、パイナップルの葉から取り出した繊維を使ったTシャツ、布マスク、エコバッグなどをご用意しました。
パイナップル葉の繊維は通気性、吸水性がよく、さらっとした肌触り。暑い夏を乗り切るのにパイナップル繊維で作ったTシャツはおすすめです。
沖縄にあるオーガニックアパレルブランド「SONUJI」を運営する宮城嗣貴(ミヤギ ツグタカ) さんがデザインしています。 -
- マスクは、耳にかけるゴムもオーガニック糸で包み込んでいるので、肌ざわりにも、環境にも優しいマスクです。エコバッグも同様、天然素材の優しい風合いに、オリジナルのロゴが入った特別なバッグです。
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- また、パイナップル農家見学や繊維加工体験、シークワーサー収穫体験がセットになったプランもご用意しています。
訪問するパイナップル農家は美ら島ファーム。高級パイン・ゴールドバレルを生産する広大な農場で、現地スタッフがご案内します。
シークワーサー収穫体験では、おばぁの手作り島料理のランチもついています。
(リターンにありましたゴールドバレルはご好評につき終了いたしました) -
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最後に
- 私たちがこの先に目指すのは、
・パイナップルの葉から繊維を取り出し、ファッションが生まれる
・パイナップルの葉からできた生分解性素材が土に還ること
・製品が土に還った畑からパイナップルや作物が育つ
この大きな循環のプロセスを実体験できる拠点を作ること
までの大きなプロセスを実体験できる、拠点をつくることです。
農家さんの新しい収入源へ繋がり、地元に新たな産業と新たな雇用を産み、世界から注目される場所づくりを地域や自然と共生できる形で創りたいと思っています。
そして村の人々や子どもたちはもちろん、日本全国、そして世界各国の方に素晴らしい沖縄の文化や、土から生まれ、そしてまた土に還っていく、大きな循環を体験していただきたいと考えています。
ぜひ、この機会に1人でも多くの方が私たちの活動やその想いを知っていただき、一緒になって実現させていけたらと願っています。
皆さまの応援、ご支援を何とぞよろしくお願いいたします! -