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ゆたかな心は、ゆたかな味覚から
- 皆様こんにちは。「味覚の一週間」®実行委員長の瀬古 篤子と申します。
私たちは、1990年にフランスで始まった、子どもへの食育活動である「味覚の一週間」®の日本での実行委員会として、2011年より活動しています。
「ゆたかな心は、ゆたかな味覚から」をモットーとし、子どもたちに、
①<食べる>という行為に自主的に興味を持ち
②食事は楽しみ<味わう>ものであると気づき
③食が世界のさまざまな事象とつながっていることを知ってもらう、ことを大切にしています。 -
- 活動の主軸は「味覚の授業®」で、食のプロである料理人や生産者が小学校で行う授業です。
五感をフルに使って味わうことの楽しさ、健康的な食事を採ることの大切さを体験させ、食べることを通じて地域や日本の食文化にもふれる内容です。そして私たちの夢は全国の小学校で正規授業のプログラムとして「味覚の授業」®が採用されることです。
コロナ禍により活動が苦境に立たされる中、この活動を絶やさず、「食育」の中心的な存在を目指して発展していけるよう応援していただきたく、クラウドファンディングに挑戦することにしました。 -
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プロジェクトのきっかけ
- 初回の2011年は参加小学校28校、参加児童数1,835人でスタートしましたが、ありがたいことに年々希望校が増え、2018年は全国253校16,192名、2019年には262校16,227名と、本当にたくさんの学校で「味覚の授業」®が行われるようになりました。
毎年ボランティアで参加してくださる料理人や教育関係の方々には、心より感謝しています。
しかしながら、コロナウイルスに見舞われた2020年には87校5,570名と半分以下に減少し、2021年は138校7,181名と少し回復したものの、2022年度もどのくらいの規模で実行できるのか、不安に思っているところです。
さらにリアルイベントの中止に伴いスポンサーも減少、経費面では運営が大変苦しい状況です。
コロナ禍で苦戦する中、講師として無償で参加くださる全国の料理人、パティシエ、生産者の皆さんへの負担をかけずに遂行するため、授業をデジタルでサポートできたら、また何より、子どもたちにとって一生の体験となる授業を提供し続けたいという思いが、今回の挑戦の原動力となりました。 -
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美食の国フランスで始まった食育運動「味覚の一週間」
- 「味覚の一週間」®について、フランスでの発祥の経緯をお話しします。
「味覚の一週間」®は1990年、フランスの食ジャーナリストであるジャン=リュック・プティルノー氏と、世界で最も多くミシュランの星を持つ有名シェフとして知られたジョエル・ロブション(故人)などの著名シェフたちが起こした食育運動です。
すでに開始から32年の実績がありますが、それ以前、フランスでは<味覚>ということばは特に話題に上ることはありませんでした。味などというものは家庭の中で自然に受け継がれるもので、単なる "経験" としての枠を出ることなく、大した関心も示されないままでした。
しかし女性の社会進出とともに家庭料理の存在感が薄れていき、あたりまえであった世代から世代への味覚の伝承に危機が訪れます。そこに識者たちが声を上げたのです。 -
- ※ギィ・マルタンのフランスでの授業風景
- 今や「味覚の一週間」®は、フランスで8割以上の国民に認知され、企業だけでなく農業・漁業省なども参画し、フランスの食育活動の中でも重要な位置を占めています。
毎年約5,000人のボランティアシェフが協力、150,000人の児童が参加する大変実績のあるイベントです。主な活動としては、「味覚の授業」®、「味覚の食卓」、「味覚のアトリエ」という3つがありますが、その柱となるのが、「味覚の授業」®で、9歳から12歳の小学生を対象とし、料理人や食の生産者が学校に赴いて味覚について教える”出前授業“です。
開催する学校に公立、私立の区別はありません。学校からの要望があれば、近隣の料理人、食の生産者たちがボランティアで授業に出向きます。 -
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食のプロフェッショナルであるシェフから味覚を教わる原体験を
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日本での「味覚の授業」®について
- 私たち実行委員会が行う、日本での「味覚の授業」®についてはどうでしょうか。
味の基本の5味「酸っぱい、しょっぱい、苦い、甘い、うまみ」のそれぞれを確かめ、それらが混ざり合い、香りや食感もプラスされて<味>が作られることを、講師のナビゲートにより実体験として学ぶ、フランスと同様のスタイルで行っています。
好き嫌いはいけない、栄養のあるものを食べなくてはいけない、という授業ではありません。<味>とはなにか、ということに気づいてもらう授業です。 -
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- 味にはバラエティがあって、いろいろな味の組み合わせによって、おいしい食事ができている、ということに気づいてもらいたいのです。そして、どんな味がしたかを自分のことばで表現させるのが授業の基本です。
子どもたちの答えに正解、不正解はありません。みんなが違う意見を持っていてよいのです。
味の多様性を認識すること、それは子どもたちの豊かな感性を広げることにつながり、健康的な食事にもつながり、そして食べるという身近な行為が、SDGsにうたわれるような世界的なテーマにもつながっているという意識をも呼び起こすことができます。 -
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授業後の児童の変化
- 子どもたちはこの授業を通して5味を意識するようになります。「苦いから嫌い」と敬遠していたものを、「これが苦味だ」と言いながら食べられるようになったという例もありました。
授業は、食のプロフェッショナルであるシェフが直接に語りかけ、シェフの印である「トック」(コック帽)が全員に配られます。自分がシェフになった気持ちで受ける「味覚の授業」®は、どの子にも強い印象と思い出を刻むようです。子どもからシェフへの手紙から、ほんの一部ですが感想をご紹介します。
『味に種類があるなんて知りませんでした。これからは集中して食べて5味をわかるようになりたいと思います』
『お母さんは1年で1000回以上もごはんを作ってくれているとシェフにいわれて、当たり前と思っていたけれど、とても感しゃをしようと思った』
『食べるときには舌だけではなく、鼻と目も使っているということがわかりました』
『お父さんやお母さんに、5味を教えてあげようと思いました』 -
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講師について
- 本活動の呼びかけ人の中で、料理人の三國清三氏、藤野真紀子氏、柳原尚之氏をはじめ、コウケンテツ氏、田村隆氏(故人)など著名なシェフやパティシエの多くの協力を得てきました。
また、帝国ホテルやグランドハイアット東京などの有名ホテルの総料理長にも続けて参加をいただいています。東京の例だけでなく、全国の都市でも同様に厚い支援をいただいています。
第一線で活躍するシェフとの関わりも、子どもたちにとって貴重な経験になればと願っています。 -
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リターンについて
- 本プロジェクトにご協賛者様より、リターン品のご提供をさせていただきます。
・ミツカンZENBシリーズ マメロ二
・伯方の塩セット
・日本橋八木長本店のだし
・藤野真紀子オリジナル焼き菓子「ロミアス」とレシピ
・藤野真紀子お菓子教室
・セルリアンタワー 東急ホテル「クーカーニョ」ディナー券 -
資金の使いみち
- プロジェクトでいただいた支援金は、下記に使わせていただく予定です。
・授業基本キット準備費用
・リターン品準備費用
・デジタルテキスト制作費用(児童用・講師用) -
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皆様へ最後のメッセージ
- 子どもは大人が思う以上に、未知への素直さと吸収の早さを持っていることを「味覚の授業」®によって感じます。
家庭や地方によって食生活はさまざまですが、その中で子どものひとりひとりが毎日の食事を通して<味わう>ことの大切さを知り、<味>を受け入れる引き出しを増やし、食べることには自然や生産者や多くの社会的事業が関係していることに気づくきっかけになればと願っています。 -
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<特別リターン> 「味覚の授業」Ⓡの推薦人になりませんか?
- 『この学校、この子どもたちに「味覚の授業」Ⓡをしてあげてほしい』。
さまざまな事情や環境により通常の「味覚の授業」Ⓡの実施がむずかしい、生産者との交流を含めた授業を希望、など特殊なケースにご支援をいただくプランです。
実行委員会が個別にご事情を伺い、当該校にもご相談をした上で、授業の可否を決定。講師となる著名シェフを派遣し、状況に合わせた「味覚の授業」Ⓡをアレンジします。料金は授業が実行と決定した時点での発生となります。
ご希望の場合は下記のメールアドレスへご連絡ください。 - 金額:100,000円
授業時期:2022年12月末まで
(ご相談はお早めにお願いいたします)