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プロジェクトのポイント
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東京から車で2時間半の山梨県身延町。750年続く日蓮宗の宿坊町で、宿坊宿泊体験ができるリターンあり!
地域食材を使い、女将の手腕あふれる精進料理はこれまで数々の賞を受賞しています。
女将のこだわりが詰まった迎賓館「えびす屋」で一棟貸し切りの贅沢な滞在もお楽しみください。
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はじめまして
- みなさま初めまして。
山梨県南巨摩郡にある身延町(みのぶちょう)という日蓮宗の総本山の門前町として有名な場所で、覚林坊という宿坊の大黒(女将)をしております、樋口純子と申します。 -
- 身延には鎌倉時代に日蓮聖人によって開かれた「 久遠寺」があり、首都圏随一の宿坊群で知られています。
覚林坊は現在約30件ある宿坊の一つで、約550年前に開山、以降、僧侶や参拝者を宿泊させる宿坊施設として、当代42世の住職までつづく歴史ある目と学業守護のお寺です。
私は美術系大学を卒業するとともに身延に嫁ぎ、以来、宿坊運営と修行僧達の世話など業務に追われながら、3人の子供を育て、泣き笑い、あっという間に32年が経ちこの身延に生かされております。
これまで国内の参拝者はもちろん、土地の歴史と魅力に惹かれて海外から訪れる外国人も多く、本当にたくさんのお客様のお迎えとお見送りをさせていただきました。 -
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身延の唯一無二の魅力を発信し、地域全体を活性化したい
- 身延町は東京から約2時間半から3時間でアクセスが可能で、750年という長い歴史のある貴重な場所です。
以前は久遠寺への団体参拝客が全国から訪れていましたが、宗教離れやコロナの影響や昨今の個人旅行へのシフトもあり、急激に減少しています。
最近やっと少しずつ人が戻ってきてくれるようになりましたが、身延が抱える少子高齢化、人口減少、空き家、後継者不足という問題は解消されていません。
今行動しないと、更に深刻になるのは目に見えています。
国内外からのお客さまにどう感動を与え続けることができるのか、私たちの大きな課題だと感じています。 -
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- 私は身延に嫁いできた身であり、慣れない生活に戸惑うことも多々ありましたが、この土地に魅せられた一人です。
今では「身延が世界中のガイドブックに必ず載っている町になる」、そして「誰もが知っていて、一度は行ってみたいと言われる町になる」という夢があります。
良い伝統文化は守りながらも、様々な新しい試みに挑戦してきました。その中の1つで古民家を改装し迎賓館えびす屋を2020年11月にオープンしましたが、これまでのお客様からのご意見で多くあった外風呂を新たに作りたいと思っています。
身延の活性化につながるように、まずは迎賓館えびす屋の設備を整え、お客様をお迎えできるように今回のクラウドファンディングに挑戦することにいたしました。 -
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新旧の文化が織りなす極上空間「迎賓館えびす屋」のご紹介
- 2020年にオープンした迎賓館えびす屋は、この地で財を築いたかつての名家「望月家」が擁した築90年の邸宅をいまに甦らせた一棟貸しの宿です。空き家として長年活用されておらず、特別老人介護施設への改装案もでていました。
身延の宿坊町の入口という好立地かつ歴史的にも大変貴重な建物を、なんとかこの土地の為に活用できないかと考え、たくさんの助けを借り、現在のように山の緑と川に面した開放的なオープンテラス、そして職人さん達の意匠残る純和室と、大正文化漂う洋室を備えたえびす屋を開業することができました。 -
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- 従来この土地に足を運んでくださったお客様以外に、新しく若い層や、海外からのゲストに足を運んで貰うことは、今後の身延活性化にとても重要なポイントだと思っています。
だからといって新しい取り組みばかりするのではなく、そこには残すべき文化や伝統があります。旧望月邸には、当時の歴史と技術が詰まっており、これは残すべきだと強く思いました。
そこに、アートや現代のデザインも取り入れ、新旧をうまく融合すること。えびす屋として再生させる時にはこの点に最もこだわりました。 -
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洋間
- 日本家屋には珍しい、高い天井が特徴の洋室です。木枠の出窓や照明、テーブルチェアセットが、当時のまま残されています。昭和初期のご当主が憧れた西洋が詰まった一室です。
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和室の欄間
- 身延山久遠寺「新書院」の欄間を手掛けた作家の欄間。
一枚2面で構成され、表裏異なる情景を表現した透かし彫り技術が見て取れます。
当時、えびす屋が蔵元であったことから、毎晩の酒盛りで作者が製作途中で急逝してしまいました。
そのため計4面の内、1面が未完の作として今に残っています。
当時の彫師の制作過程が垣間見える点から、非常に希少価値の高い欄間です。 -
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仏間
- 迎賓館えびす屋のルーツ「望月家」が先祖代々お祀りされてきた仏間です。
三方を囲む葦戸は、細い葦で作られており、風通しがよく、当時は夏襖として使用されていました。細く繊細な技が必要なこの葦戸は、現在、制作できる職人が残っておらず、修復さえも難しいとされています。 -
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防空壕
- デッキから川の方を眺めると、古めかしいコンクリート造りの防空壕が姿を現します。
太平洋戦争末期、アメリカ軍に劣勢を強いられていた日本軍は、当時の世界最高峰と称された戦闘機「零戦」の後継機である「烈風」の開発を進めていました。
当時、望月氏はチームをえびす屋に招き、この防空壕で設計業務をしていたが日本が敗戦。その後、GHQが占領した際、えびす屋にも「烈風」の資料が隠されていないかと進駐軍が押しかけました。
しかし、望月家はGHQを大歓迎。食事にお酒にたいそうもてなし、気分を良くした進駐軍は極秘資料のことなどお構いなしに帰っていったそうです。
寺町に残る唯一の戦争遺跡には、その時代を生きた人たちの物語が今尚語り継がれています。 -
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大正硝子
- 迎賓館えびす屋を象徴するL字の廊下にある硝子戸は、不規則な波によって屈折した光をもたらす「大正硝子」と柔らかな光を取り入れる「結霜硝子」によって、レトロな仕上がりに施されています。どちらの硝子も現在は生産しておらず、現品限りの貴重な作品です。
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館内にちりばめたアート
- 地域で活躍するアーティストの作品を中心にえびす屋で展示しています。
えびす屋のロゴでもある雲モチーフは私のアイデアです。縁起のいい筋斗雲が好きで、着物や帯の柄にしたりしていましたが、えびすやのロゴを決めるときに、覚林坊の梅鉢と雲を融合させ新しい家紋を作りました。
またお手洗いのドアにはめ込んでいる組子や菓子型の装飾は、私のこだわりで、もともとこの家にあったものをできるだけここに残すことを心がけ、リメイクしました。
アート好きの方も刺激を受けていただけるように、館内の細部にはこだわっています。 -
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資金の使い道
- えびす屋に滞在いただいたお客様からいただいたご意見で多く上がったのが、景色を見ながら入れる外風呂が欲しいということです。
クラウドファンディングでの支援金は、外風呂設置・テラスサウナ・テラスシャワー・トイレの準備資金とさせていただきます。 -
- えびす屋内にも浴室はありますが、周辺に恵まれた自然や、プライベートな景色が楽しめる庭があるのに、この利点を生かさない手はないと思い、外風呂を作ってよりリラックスして滞在を楽しんでいただけるように、改善していきます。
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今後の構想
- 今回のプロジェクト挑戦は、「身延を誰もが知っていて、行ってみたいと言われる町にしたい」という夢実現の過程のほんの一部分です。身延全体の活性化に繋がるように、他にもこんな事業を構想中です。
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えびす屋の隣にある施設にブルワリーを作ります
- ビールの本場チェコ出身の方とタッグを組み、既に寺ビールというオリジナル商品を開発済ですが、実際にこの土地で、障がい者施設の作るホップを活用して、一から寺ビールをつくります。
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露天風呂付きのブティックホテルを作ります
- もともとあったこの土地唯一の温泉が8年前に廃業してしまいました。
ビールと一緒に温泉を楽しんで、自然を満喫し身延に長く滞在できるように温泉を再生させます。
他にも実は取り組みたいことがたくさんあります。今後の身延町がどうなっていくのか、訪れてみたい町になるように、これからも新しいことに挑戦していきます。 -
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最後に
- えびす屋に入っていただくと、左手に「邂逅(かいこう)」と書かれた書が飾ってあります。
私の人生を一言で表したような言葉です。 -
- 私は22歳で身延に嫁ぎ、否応なく夫の実家の寺の宿坊運営が私の仕事になりました。その中で大家族生活、子育て、2世代にわたる舅・姑との暮らしや世話・・・40歳くらいの時に色々な不安や迷い、疲れに襲われていました。
そんな時に高原のギャラリーで偶然出会った「邂逅」。
その言葉に涙が出ました。書を見て泣けたのです。
とても欲しかったのですが、大きくて飾るところもなく、またそんな余裕もなく諦めていた5年後、えびすやを再建することになり、えびすやのエントランスに私の人生のポリシー「邂逅」を飾ることにしました。 -
- 邂逅は、「巡り合い」という意味があります。
みなさんが出会う人、もの、空間。その一つひとつが、ご縁で結ばれためぐり逢いだと思います。まだ見ぬ出会いが、身延でも待っています。今の私があるのも、これまでにたくさんの巡り合いのおかげです。
身延で生まれるたくさんのストーリーをこれからも見届け、皆様の新たな思い出の一部にこの土地が関われたら、これ以上嬉しいことはございません。
すべての邂逅に心からの感謝をし、皆様を身延でお待ちしております。 -
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リターンの寺ビールについて
- ※ストップ!20歳未満飲酒・飲酒運転。20歳未満の飲酒は法律で禁止されおり、販売はしません。
※妊娠中や授乳期の飲酒は胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。
※お酒は楽しく適量で。飲んだあとはリサイクル。