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はじめに
- はじめまして。千葉県船橋市を拠点にメンタルセラピストとして活動しておりますAkoと申します。
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- 3年前まで生死をさまよう大病を患い、それを克服するまでの経験から、講演会でのお話しやカウンセリングなどを行っています。これまで1,500人の方と心理学やセラピーの理論をベースにしたカウンセリングを行うなど、相手の心の傷に寄り添いながらご自身の力で癒し自立していくサポートを行ってきました。
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- 東北でセラピー活動を行うようになったのは、震災から10年以上も経過した今、建物や道路など表面的な復興は遂げたものの、消えない心の傷に苦しみながら暮らしている人々たくさんいること、その傷が癒えないまま、日々の生活の悩み、辛さに耐えられず、自らの命を絶ってしまう人がいることを知り、本当の意味での復興は11年たった今もまだできていない、心のケアが必要であることを知ったからです。
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- 気仙沼の風景
- 生きることへの感謝ができるお手伝いができればと思い、現在は気仙沼、石巻など震災被害の大きかった町を訪れ、お話会やカウンセリングを行っています。この活動を継続、そして拡大させてより多くの方をサポートしていきたく今回のプロジェクトを立ち上げました。
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大病を経て「生」に寄り添うセラピストに
- 私は3年前まで、甲状腺がんと線維筋痛症を発症していました。全身に苦痛を伴う痛みで、立つこともできない、ご飯も食べられない、薬でなんとか症状を抑えているだけの状態でした。何度も生きることを諦めようとし、その度に周囲の家族や友人からのサポートのおかげで思いとどまる、苦しい終わりのない日々を繰り返していました。
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- その症状が改善したのは、お伊勢参りがきっかけです。
友人に抱えられて連れて行ってもらい橋を渡った瞬間、倒れそうになったのに支えられたような、今まで感じたことのない不思議な感覚がありました。その日から、お医者様も首をかしげるほど痛みがなくなっていきました。
それがきっかけなのか、精神的にも良い変化があり、私の大病の経験をもとに友人や周囲の人々の相談やお悩みにアドバイスをしたところ、涙を流して感謝されるようになりました。人から感謝されるならばと、お話会を中心としたセラピストを仕事にすることにしました。 -
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東北の人々と出会い「行かなければならない」と
- 私が東北の現状を知ったのは、伊勢神宮ツアーを主催したことがきっかけでした。参加された東北出身の方が「東日本大震災から10年余り。ようやく建物や道路が整備されるようになりました。でも、そこに住む人々の心は未だに傷ついたままなんです。」と言われたことにハッとさせられたのです。
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- 気仙沼の風景
- その言葉を聞いて、東北に行かなければと強く思いました。そして、そして、生半可な気持ちでは現地に向かえないと思い、今まで営業時代に身に着けてきた心理学と技術をセラピスト養成講座で学びなおすことを決断。震災トラウマに詳しい方々ともお会いして、カウンセリング方法を学ぶなど、自己資金をはたいて、その習得に注ぎ込みました。
そして1年後、私は宮城県気仙沼に足を踏み入れました。
それから半年以上、何回も気仙沼に通い、多くの方とお話をしてきました。自費で交通費や宿泊費を捻出し、ひとり親家族を中心にメンタルセラピーを続けています。 -
生き残った負い目。地元住民と中小企業が残った被災地の現状
- 気仙沼で出会ったのは、震災によって家族を失った方、生き残る為に必死に走って逃げた方、たった数秒の判断で生死を分けて生き残った方、ひとり親家庭または両親を失って育った子供など。多くの方があの日体験したことによって心に深い傷を抱えていました。
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- 気仙沼の風景
- 人々は目の前で起きている光景に「なんなんだこれ、なんなんだろう本当に。」「終わりだ、全て終わり。」「壊滅だ。」と口に出して見ているしかなかったのです。
- そして、震災直後から人々は壮絶な思いを抱えながらも、心の整理をする時間もないまま、日常を進んでいくしかなかった。そのため、悲しみと向き合えず、怒りへと変わってしまったり、一生懸命何かに取り組んでもいつか消えてなくなってしまうと諦めてしまったり、自分たちは生き残ってしまったという負い目を感じたりする方が今も多くいらっしゃるのです。
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- 気仙沼のそら
- また、震災後多くの大手企業が支援のために入り、一時的に復興特需が起きました。しかし、ある程度需要が収まったと思うとたちまち撤退していき、残ったのは、地元の中小企業という現実を知りました。
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東北の人と企業にカウンセリングを通じて、街全体に活気あるエネルギーを届けたい
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- 気仙沼の風景
- そのような状況を目の当たりにしてより一層、震災で家族を失って心が取り残された人々に寄り添いたいと強く思うようになりました。できるだけ多くの方とお会いして、必要な心のケアをしてあげたいと思っています。
ただ、現地に赴いて人々とお会いし、お話会を重ねていく一人の地道な活動では、震災から10年以上経過している今、どんどん時間がなくなっていると正直感じています。また活動にかかる費用もかさみ、自分だけでまかなっていくのは厳しく限界を感じます。なので、東北の人々や企業を巻き込んで、気軽にお話ができる場を作りたいです。そのため今回クラウドファンディングでのご支援をお願いする運びとなりました。 -
カウンセリングで「私はどう生きたいか」を知ると、表情が変わっていく
- 心に深い傷を負うと、潜在意識のさらに奥にある集合的無意識にトラウマが入ってしまっていることがあります。この集合的無意識の概念は、科学的にも言われていて、時代背景や代々受け継がれてきた意識が入るところです。ここに大きなトラウマが入ってしまうと、カウンセラーでも解放するのに半年から1年かかります。
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- 私のカウンセリングは、まず緊張をほぐしてもらうため安定した呼吸法を取り入れた気功から始まります。初めは怪しいとか嫌だなと思われる人もいらっしゃいますが、リラックスしてもらったあとお話しをしていきます。内容は、笑顔の話や感謝の話、「愛がないとだめだよ」などといった本質的な話です。身近な家族や職場での例を取り入れてお話していきます。
- 深いトラウマを抱えている人に対しては、その感情を深くまで持っていって根本原因を探ります。経験したことによる学びは何だったのか、ゆっくりと深く自分と対話して導き出します。
- お話会が終わったときには、初めは気乗りがしなかった人も「家族のことをもっと大切にしようと思いました。」「今生きていることがどれほど幸せかわかった。」「愛されていることを実感できた。」「昔からの夢だったカフェを開きたい。」など涙を流しながら、希望の光が灯ったように清々しいお顔で仰ってくださるようになります。
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地元の社長から企業と街を元気にする
- 東北でカウンセリングする人々のなかには、企業を経営する社長さんもいらっしゃいます。気仙沼で三陸わかめを製造している会社「有限会社ムラカミ」さんは、昭和50年創業から三陸沖でとれる海産物を扱ってきました。ここ最近、震災だけでなくコロナ禍による影響で、会社の経営が非常に厳しいものになっていました。
- 娘さんの紹介でご縁を頂き、社長の奥様とのカウンセリングで会社の改善点やアドバイスをさせていただくように。そして、セッションしてわずか2ヶ月後、2019年6月に発表した『miso soup』が 2022年1月全国都道府県で行われる食品評会に初出品し『農林水産大臣賞』を初受賞されました。売り上げでは、 2021年は 2020年の対比150%、2022年は 2021年の対比230%と急成長しました。
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- 2022年9月から、社員さんにもビジネストレーニングを兼ねて、セッションを行うようになりました。今では働くモチベーションや生産性が上がり、働く会社の商品に自信を持つことで、経営者と社員が一丸となり、誇りをもって働いているようです。
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- このように社長や社員さんが自分の会社や自身の素質を自ら肯定してあげられる考えの転換ができるようになる方々が増えれば、きっと企業も元気になっていき、それが街全体へと広がっていくと確信しています。
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資金の使い道
- 最終目標は、震災により家族を無くした人を助けることです。まずは、中小企業の社長さんのケアを増やしていき、その会社様にスポンサーになっていただいて、気軽にお話ができる場を作りたいと考えています。今回はそのための交通費、宿泊費、活動費に充てさせていただきたいです。また、弟子の育成にも力を入れているので将来的に私一人ではなく、誰でも相談できる人を増やしていきたいと思っています。
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リターンについて
- リターンは私からの感謝のお礼メッセージのほか、有限会社ムラカミさんのmiso soup、メンタルセラピーセッションをご用意しています。
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最後に
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- 気仙沼の風景
- 震災から11年が経ち、風化されそうな今だからこそやるべき取り組みだと思っています。東北の人々に自分が住んでいる場所の素晴らしさ、そこで今働いていること、住んでいることの素晴らしさに気づいてほしいです。そこで命を助けられた意味があるからです。美しい海、澄み渡った大きな空、無数に広がる星々、それらの景色を守るのが今生かされている人々の役割です。自分のいる場所に責任と自信を持っていってほしいと心から願っています。
- まだ心の傷を癒すことができないまま、必死にもがいている人たちがたくさんいらっしゃいます。私一人の力ではこんなものかと壁にぶつかっているところです。多くの人の力を貸してほしいと思っています。人のためになりたいという思いをお待ちしております。どうぞよろしくお願いいたします。